2024.07.08
<HOUDINI / Tree Polo Shirts(フーディニ / ツリーポロシャツ)> レビュー:究極のエコ素材「テンセル」について
こんにちは。STRIDE LAB OFFICIAL のニシカワです。
先日から、STRIDE LAB東京本店では期間限定で北欧のエシカルなアウトドアウェアブランド〈 HOUDINI 〉のPOPUPイベント「HOUDINI WEEK」を開催しております。
本店での開催以前にも全国各地のSTRIDE LABで行われてきましたが、普段置いていないアイテムもご覧いただけるとあって、いずれも大盛況。満を持して本店での開催となりました。
ということで、そんな期間限定イベントのアイテムから、非常に滑らかなタッチで快適さがウリのポロシャツ「Tree Polo Shirts」(以下ツリーポロ)をご紹介。
前回のブログに引き続き、ここ最近は夏の暑さを乗り切るための快適ウェアに目がありませんワタシ。
本ブログでは、ツリーポロの特徴やサイズ感、使われている環境配慮型素材「テンセル®」に関してなどをまとめてご紹介いたします。
ぜひ最後までお読みください!!
・環境に配慮した製品が欲しい
・シーン問わず着れるアウトドアウェアが欲しい
・テンセルについて知りたい
Contents
基本スペック
Houdini / フーディニ メンズ ツリー ポロ シャツ
サイズ:XS・S・M・L
生 地:Woodland Weave(リヨセル100%)
重 量:170 g (Mサイズ)
生 産:ポルトガル
Woodland Weave:テンセル生地について
ツリーポロには、テンセルという繊維を使った布帛の生地を使用しています。
オーストリア のLenzing社で生産されたテンセルを100%使用し、生地の生産は台湾で行なっています。
指定外繊維にも分類されるテンセル。
ウールやポリエステル、ナイロンなどと比べるとなかなかアウトドアウェアでは目にしない繊維かと思います。
テンセルとは一体どんな繊維なのか?どういった特徴があるのかなどを深堀してみたいと思います。
テンセルとは
テンセルとは、ユーカリなどの木材パルプを原料に作られる再生繊維のこと。
ちなみに使用される木材は自然から伐採されるのではなく、持続可能な状態で人の手で管理、植林された森の木から採集されています。
ユーカリは成長が早く、必要な耕地面積も少ないため木材パルプの原料として非常にサステナブル。
なんと同じ量の布を作る場合に必要な綿畑の耕地面積と比べて10分の1で済みます。
ユーカリの木材パルプを特殊な溶剤によって溶かしてフィルターで濾過、その後不純物を取り除き、細かい穴から押し出して紡糸しています。


テンセル素材は溶剤で溶かして糸にしているため化学繊維に近いのですが、石油を使った化学繊維と違って自然から生まれた再生・再利用可能な繊維のため「再生繊維」というカテゴリーに分類されています。
なので、テンセル素材は化学繊維とは異なり土に埋めると分解され、やがて土に還ります。(4~5ヶ月)
また、溶剤の99%を再利用することができるため、生産時の環境への負荷が非常に少ないというのも特徴です。

テンセル/リヨセル どっちなの!?
ちなみにテンセル素材を調べていると頻繁に「リヨセル」というワードが出てきます。
現にツリーポロの商品ページにも両方の表記が。
ちょっと混乱してしまいますが、結論から言うと両者は同じ素材です。
「テンセル」というのは登録商標のことで、元はイギリスのコートルズ社が開発しました。
一方で「リヨセル」はオーストリアのレンチング社の商標。
その後、両社は合併し、現在では素材の総称がリヨセル、素材の商標が「テンセル®」というように統一されています。
リヨセル繊維 出典:https://www.tencel.com/b2b/jp/product/tencel-lyocell
テンセルの特徴
テンセルの特徴は先に述べた環境に優しいという意外にもたくさんの特徴があります。
吸湿・放湿性に優れる
テンセルは木材をベースとしているため、ウールのように湿気を吸収して放出する吸放湿性を有しています。
そのため衣服内が蒸れるような状況では湿気を取り除き、肌面がドライな状況を作ってくれます。
反対に冬の乾燥しやすい季節の場合はテンセルの生地が衣服の内側の湿度を保ってくれます。

強度に優れる
テンセルは断面が円形であることからセルロース系繊維(綿・麻などの植物性繊維)の中でも強度が高いとされています。
細菌が繁殖しにくい
テンセルは吸放湿性を備えるため、生地表面がドライな状況になりやすく、結果として細菌の繁殖に必要な水分が少なくなります。
そのため長時間にわたる使用においても衛生面で非常にクリーンな環境が保たれやすくなっています。
シルクのような光沢があり、滑らか
テンセルの繊維は細かいため表面は非常にスムースで柔らかく、シルクのような光沢感とドレープ感を生み出します。
柔らかさはコットンの2倍とも言われており、しかも洗濯を繰り返してもその柔らかさが持続するため敏感肌の人も安心です。

テンセル生地取扱時の注意点
そんな数多くの特徴を備えたテンセルですが、取り扱う上での注意点ももちろんあります。
⚠️テンセルの注意点⚠️
・摩擦に弱い
摩擦により毛羽が立ってきたり白化を起こしやすい(特に濡れている時)
・シワになりやすい
・虫食いやカビが発生しやすい
というように柔らかい植物由来の素材であるが故のデメリットも存在します。
特に洗濯の際は汚れたからといってゴシゴシ洗ったりするのはやめましょう。

ツリーポロシャツ着てみた
ではテンセルについて理解が出来たところで、ツリーポロシャツを実際に着てレビューしてみたいと思います。
サイズ感、着用感についてまとめてみました。
サイズ感
SIZE /単位:cm | XS | S | M | L | XL | XXL |
身幅 | 103 | 109 | 115 | 121 | 127 | 133 |
裾幅 | 103 | 109 | 115 | 121 | 127 | 133 |
着丈(front) | 61 | 63 | 65 | 67 | 69 | 71 |
袖丈 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 |

着用感
続いて着用感ですが、テンセルならではの柔らかい肌触りと心地よいストレッチ感が最高に気持ちいいです。
布帛の生地になることで表面感は麻に似たような雰囲気ですが、肌触りはこの上ないくらいソフトでガサガサする感じは皆無。
メリノウールのソフトな感じともまた違う、若干とろみがあるような非常に柔らかいタッチで、ゆったりしたシルエットも相まって、布帛でありながら突っ張るような感覚はまったくありませんでした。
エアリーで柔らかい生地ゆえに、ドライなタッチの化繊のシャツと比較するとやや肌離れが良くないのかなという気もしますが、そこはゆったりしたシルエットならではの通気性の良さでカバー!汗ばむ時期も常に衣服内の蒸れを逃しながら着用できそうです。
また、色によっては若干透け感があるので、その点でもピタピタではなく少しゆとりを持たせたサイジングがオススメです。
ツリーポロの顔とも言える襟元は、トップボタンのみが露出する比翼の仕様。
見た目がスッキリしていて上品な印象を与えるとともに、ボタンがバックパックのチェストストラップに干渉したり道中の草木に引っかかったりする心配がありません。
またみぞおち位まで開けられる深めの仕様なので気温が高い時期は全開にして一気に蒸れを放出することができます。

まとめ:STRIDE LAB 東京本店ではHOUDINI WEEKを開催中!
以上、<HOUDINI / Tree Polo Shirts(フーディニ / ツリーポロシャツ)> レビュー:究極のエコ素材「テンセル」について をお伝えしました!
テンセル生地に関しての知識って、なんとなく肌触りがいいくらいのイメージしかありませんでしたが、今回改めて調べてみて環境へのインパクトの少なさにビックリしました!!
ちなみにこのテンセル素材の生地は、使い古した後も新たな製品へとアップサイクル可能な完全循環型製品。ここ最近はリサイクル素材を採用したアウトドア製品は当たり前になりましたが、さすがフーディニ。環境配慮に関して1歩も2歩も先を歩いています。
そんなテンセルを使用したツリーポロですが、とにかく気持ちがいいの一言!
アウトドアでも使える肌触りの良いウェアはいくつもありますが、その中でもこれはちょっとレベルが違うくらいの肌触りでした。
そのぶん強度の高いアクティビティでは汗処理の面で化繊の生地に分があるかもですが、ゆったりしたペースのハイキングなどにはこの上なく快適に過ごせそうです。
先週末から開催している東京本店での HOUDINI WEEK は7月15日まで開催中!
今回ご紹介させていただいたツリーポロシャツ以外にも普段店頭に並んでいない期間限定アイテムを多数ご用意しております!
まだまだオススメのアイテムが多数ございますので、ぜひこの機会にお店へと足を運んでいただき、洗練されたデザインと着心地の良さを体験してみてください!!