2024.07.04
【Teton Bros. 】山でも街でも大活躍 Vapor Pocket Tee レビュー
こんにちは。STRIDE LAB OFFICIAL のニシカワです。
本日はアウトドアからデイリーユースまで全方位で活躍間違いなしの化繊のTシャツのご紹介です。
連日こうも暑いと、アクティブなシーンはもちろん、普段使いにおいてもサラッと着れる機能的な化繊のTシャツが欲しくなります。
だけど化繊のTシャツと聞くと、「肌触りが良くない」「スポーティに見えて普段の装いと合わない」「チープに映る」と抵抗のある方も少なくないのでは?
そんな方にこそぜひオススメしたいのがTeton Bros.から出ている「Vapor Pocket Tee」なんです!!
「Tシャツなんてどれも大して変わらんでしょ?」
という方もいらっしゃるかと思いますが、そこは素材と機能性にこだわりのある Teton Bros.!そんじょそこらのTシャツとはわけが違います!!
本ブログでは、Vapor Pocket Tee の魅力や使われている機能素材「Primeflex®」について、他のベースレイヤーと比較などをまとめてご紹介します。
ぜひ最後までお読みください!!
・山から街までシーンレスに使えるTシャツを探している
・Teton Bros.が好き

Contents
VAPOR POCKET TEE (ベイパーポケットティー)
Vapor Pocket Tee(以下ベイパー)とは、Teton Bros.から今季展開の春夏シーズンのトレッキングから高所登山を始め、シーンを選ばない様々なアクティビティに最適なTシャツ。
程よい肉感があるコットンのような風合いのポリエステル生地でできており、良い意味でテクニカルな印象を与えない自然な雰囲気が魅力のTシャツです。
基本スペック
まずは基本となるスペックから。
画像で見ても化繊のTシャツ感がないのが良くわかると思います。
どの色も杢調の雰囲気に仕上げられており、奥行きのある表情が一枚できてもサマになりますね。
サイズ:S・M・L・XL
生 地:ポリエステル 50% 複合繊維(ポリエステル)50%
重 量:130 g (Mサイズ)
その他バリエーション
ポケットTの他にもポケットなしのプレーンなTシャツver と、サムホール付きが嬉しいロングスリーブver の展開もあります。

Primeflex®(プライムフレックス) ってなに?
続いて、ベイパーシリーズに採用されている生地について触れていきたいと思います。
ベイパーの魅力である(と勝手に思っている)コットンのような自然な風合いの秘密は
生地に採用されているプライムフレックスという機能素材にあります。

この特殊な素材のおかげで街でも馴染む見た目になっているのはもちろん、
アウトドアウェアとしても非常に高い機能性を有しています。
Primeflex®の特徴
プライムフレックスは通常のポリエステル系生地と比較して以下のような特徴を持っています。
- 高いストレッチ性
- キックバック性(元に戻る力)
- 吸水速乾性
- 高い染色性
- 優れた物性(耐久性)
ポリエステルのみで高いストレッチ性を獲得しているため、ポリウレタンなどを混ぜたストレッチ素材にありがちな、最初は伸びるけど次第に伸び切ってダレてしまうという心配がありません!
また、ポリエステルは染色性が低い素材として代表的ですが、プライムフレックスに関してはそれも克服!!
そして原料の大部分をリサイクル素材や植物由来のものを使用するなど環境配慮もバッチリ!!!

バイコンポーネント構造
なぜプライムフレックスはこんなにも多くの特徴を獲得しているのでしょうか??
それはこの素材が「バイコンポーネント構造」という特殊な構造をしているからです。
バイコンポーネント構造とは、東レ独自の紡糸技術を用いて2つ原糸を貼り合わせた構造のこと。
温度計などに使われる2種類の金属板を貼り付けた構造に似ていることから
出典;東レ/https://www.sportstextiles.toray/brand/primeflex/
断面図は上の画像のような感じで丸い原糸が2つくっついている様子がわかります。
さらにただくっついているだけではなく、異なる2つの性質を持つ原糸を組み合わせているというところがポイント!
性質が異なるものを貼り合わせることで加熱後の収縮率の差を利用して捲縮(縮れ)が発現し、それによって合繊繊維でありながら天然繊維のようなストレッチ性と風合いのある表情を獲得しています。
出典:日刊工業新聞
上の画像を見ても、繊維が複雑に絡み合っているのがわかると思います。
また、所謂「異形断面」のような糸になるのと、強い捲縮によって構造が複雑化することで、疎水性であるポリエステル繊維であっても高い吸水性(染色性)と速乾性(拡散性)まで備えているのです。
Vapor の吸水速乾性能をチェック!
プライムフレックスについて理解ができたので、続いて実際にその性能の一部をチェックしてみたいと思います。
今回は目に見て分かりやすい「吸水速乾性」を見てみましょう。
普通のポリエステル素材のTシャツって確かに乾くのは早いんだけど、湿気の多い日だとなかなか汗を吸ってくれなくて肌にペタペタ張り付いてしまったりしますよね。
アウトドアのアクティビティ中だと汗冷えの原因になりますし、日常においてもいつまでも体表に汗が残っていると不快ですからね。どれくらい汗を素早く吸うのかはとっても重要です!
その点、プライムフレックスは先にお伝えしたとおり、異形断面糸になっているので毛細管現象により吸水性も抜群、、、なはず!
ということでアナログな方法ですが、生地に水を垂らしてどれくらいで吸水するのか、どの程度拡散されるのかを実験してみました。
その模様がこちら↓
水を垂らすのと同時にタイマーをスタートしましたが、1秒もかからずみるみる浸透していきました。笑
ポリエステルは本来疎水性なので、しばらくは水滴の状態で転がるのかと思っていましたが、爆速で浸透。
アクティビティ時もかいた汗を素早く吸い上げてくれそうです。

PPP・ELV1000 との違い
最後に、今シーズン Teton Bros. で展開している化繊のベースレイヤーとの違いを比較してみます。
ベースレイヤー選びの際の参考にしてみてください。
今季はベイパーの他にも「PPP(ピー・ピー・ピー)」と「ELV1000(エレベーション)」という2つのシリーズがリリースされています。
- PPP シリーズ
Pole(スキー)、Pedal(自転車)、Paddle(カヤック)など、運動強度が高く、汗を多量にかくアクティビティに適したシリーズ - ELV1000 シリーズ
マウンテンランニングで快適に着用できる機能的なTシャツシリーズ
重さの違い
Vapor Pocket Tee | PPP S/S | ELV1000 S/S Tee | |
重量(Men’s Mサイズ) | 130g | 90g | 90g |
PPPとELVはより強度の高いアクティビティを想定したシリーズだけあって、重量も90gとかなり軽量な設定です。

生地の違い
Vapor Pocket Tee | PPP S/S | ELV1000 S/S Tee | |
生地 | Primeflex® | Stretch Polyester with Dry Action | Stretch Polyester with Dry Action |
PPPとELVは共に撥水加工を施したメカニカルストレッチのポリエステル素材を使用しています。
目が詰まって肉感のあるベイパーの生地と違い、細かいワッフル地にすることでより通気性がよく、多量に汗をかくようなシーンでも肌に張り付かず快適に行動できるような仕様になっています。
加えて世界最高水準の撥水加工 Dry Action を施すことで非常に高い撥水効果があり、吸い上げた汗を素早く乾かすことができます。
縫製の違い
Vapor Pocket Tee | PPP S/S | ELV1000 S/S Tee | |
袖付け | セットインスリーブ | ラグランスリーブ | ラグランスリーブ |
サイドパネル | なし | あり | あり |
縫製に関してもベイパーがセットインスリーブなのに対して、PPPとELVはより肩の可動域が取れるラグランスリーブを採用。
Tetonではよく見かける脇下にサイドパネルを設けた立体的な作りで腕を上げる動作がラクに取れます。
サイズ感の違い
Vapor Pocket Tee | PPP S/S | ELV1000 S/S Tee | |
肩幅 | 42.5 | ||
袖丈 | 19 | ||
裄丈 | 43.5 | 43 | |
身幅 | 52 | 50 | 46.5 |
着丈 | 66 | 69 | 67 |
※メンズMサイズで比較
平置きで計測した実測値がこちら。
マウンテンランニングに特化したELVがやはり他の2つに比べるとややタイトな結果に。
一方でベイパーは他2つに比べると幅はしっかりとゆとりがあり、反対に丈は短めに取られている所謂ボックス型のシルエットになっています。

軽さ:PPP = ELV > ベイパー
吸水性:ベイパー > ELV ≧ PPP
速乾性:PPP = ELV > ベイパー
ゆったり度:ベイパー > PPP > ELV
3つのベースレイヤーの違いを比較をまとめるとこんな感じ。