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初めてのテント泊 寒さで眠れない…を防ぐ!登山初心者向けシュラフの正しい選び方

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初めてのテント泊|失敗しないシュラフ選びのポイント

1. シュラフの役割と重要性

テント泊では、寒さや湿気などの環境から身を守り、快適な睡眠を確保することが重要です。シュラフ(寝袋)は、単なる寝具ではなく、体温を保ち、夜間の寒さから身体を守る役割を担っています。適切なシュラフを選ぶことで、疲れをしっかり回復させ、翌日の行動に備えることができます。

2. シュラフの種類と特徴

封筒型 vs. マミー型

テント泊登山やバックパッキングでは、コンパクトで保温性の高いマミー型が一般的です。

封筒型シュラフ

形状:長方形でゆったりとしたデザイン
特徴:寝返りが打ちやすく、布団に近い感覚
メリット:通気性がよく、夏場のキャンプ向き
デメリット:保温性が低く、収納サイズが大きめ

マミー型シュラフ

形状:頭まですっぽり包み込む細身のデザイン
特徴:身体にフィットし、保温性が高い
メリット:軽量・コンパクトで登山向き
デメリット:ゆとりが少なく、窮屈に感じることも

選ぶならマミー型がおすすめ

山の夜は想像以上に冷え込みます。標高が上がると気温が下がり、テントの中でも寒さを感じます。封筒型シュラフはすき間が多く、体温が逃げやすいのが難点。その点、マミー型は体にフィットするデザインで、少ない熱でもしっかり暖まる。
また、登山では荷物をできるだけ軽く、小さくすることも重要です。マミー型ならコンパクトに収納でき、持ち運びやすいのもメリットです。

中綿の種類:ダウン vs. 化繊

ダウンシュラフ

特徴:軽量・コンパクトで高い保温性を持つ
メリット:同じ温度帯の化繊よりも軽く、小さく収納可能
デメリット:濡れに弱く、価格が高め

最近では撥水ダウンを使用しているシュラフも多く濡れには強くなってきています。また使われているダウンによって軽さや暖かさが大きく変わります。800FPぐらいを目安に選んでおけば間違いないです。

化繊シュラフ

特徴:水に強く、コストパフォーマンスが良い
メリット:濡れても保温性を維持しやすく、手入れが簡単
デメリット:ダウンに比べて重く、かさばる

ダウンか化繊かは悩むポイントです。使用環境によって選ぶのがベストです。
例えば、
結露しやすいシングルウォールテントやフロアレスシェルターなどは濡れる可能性を考えて化繊にする
寒がりでなるべく暖かいほうがいいから軽くて暖かいダウンなど

3. 快適温度の考え方

シュラフには「快適温度(コンフォート)」と「リミット温度(リミット)」が表示されており、どの温度帯で使うかを考えることが大切です。

コンフォート温度:一般的に快適に眠れる温度。

リミット温度:寒さに耐えられる最低温度。

例えば、「コンフォート0℃、リミット-5℃」と記載されている場合、0℃までなら快適に眠れるが、-5℃では寒さを感じながらもなんとか眠れるレベル、ということになります。

 

シュラフの温度規格(ヨーロピアンノーム)

シュラフの温度表記は、国際規格である EN13537(現在はISO 23537) に基づいて決められています。この規格は、標準的な条件下での保温性能を統一した方法で測定するものです。主に以下の3つの温度帯が表示されます。

  • コンフォート温度(Comfort):一般的な成人女性がリラックスした状態で快適に眠れる温度。
  • リミット温度(Limit):一般的な成人男性が丸まった姿勢で寒さを感じずに眠れる温度。
  • エクストリーム温度(Extreme):耐寒限界。成人女性が寒さで目を覚ましながらも低体温症にならずに耐えられる温度。

例えば、 「コンフォート5℃ / リミット0℃ / エクストリーム-15℃」 と記載されたシュラフでは、5℃以上なら快適に眠れ、0℃では丸まることで寒さを耐えられるが、-15℃では低体温症のリスクがある、という意味になります。

欧米人と日本人の体温・代謝の違い

欧米人:平均体温は 約36.6〜37.2℃(個人差あり)。一般的に筋肉量が多く基礎代謝が高め。

日本人:平均体温は 約36.0〜36.8℃(最近の傾向では35℃台の人も増加)。基礎代謝が低め。

欧米のシュラフ温度規格(EN13537 / ISO 23537)は、欧米人の平均的な体温と代謝に基づいて設定されているため、日本人が同じシュラフを使用した場合、寒さをより感じやすい可能性があります。特に冷えやすい体質の人や女性は、規格よりも ワンランク暖かめのシュラフを選ぶのが安全 です。

4. まず選ぶならこのシュラフ

夏山テント泊を想定したおすすめのシュラフ2選です。春先や晩秋でもシュラフカバーやインサレーションを着込むことで使えるので、とりあえずこれを買えば間違いないです。

ダウンシュラフ:Coda Endless Promise 25/35 コーダ エンドレス プロミス

重量:640g
快適温度:Comfort +3C Limit -2C
特徴:800フィルパワーダウン使用、高い保温性、

おすすめポイント:800FPの撥水ダウンと頭部と足元は防水素材を使用で濡れにも強く、胴と足元には温度調節用にジッパー付き。
3シーズン使えるシュラフ。実は、NEMOのシュラフは全米で1番売れてるシュラフ!

化繊シュラフ:OMM Mountain Raid 233 マウンテンレイド

重量:540g
快適温度:Comfort +11C Limit +7C Extreme -5C
特徴:Primaloft Cross-Core Gold使用、軽量かつコンパクト

おすすめポイント:化繊綿プリマロフトを使用し、湿気に強く、濡れた状態でも保温性を維持。アウターシェルには耐久撥水加工を施したPointZeroナイロンリップストップ素材を採用。化繊シュラフながらも軽量で収納サイズもコンパクト。湿気の多い環境や高地登山で特に活躍する化繊シュラフです。

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