2025.07.10
登山で気をつけたい「熱中症」 山でも起こる暑さの危険と対策
Contents
山での安全を考える「暑さ」

夏山で注意したい熱中症の危険と対策
「山の上は涼しい」と思っていませんか?
確かに標高が高いほど気温は下がりますが、夏の登山では熱中症のリスクが意外と高いのです。
ここでは、山で起こりやすい熱中症の特徴と、正しい予防・対処法をわかりやすく紹介します。
近年の夏山は「暑い」
近年は山でも30℃を超える猛暑日が珍しくありません。
特に登山口や低山エリアでは、都心と変わらないほどの気温になることも。
また、湿度が高い森林帯や、風が通りにくい谷間では体感温度がさらに上がります。暑さに強い装備と計画が必要です。
標高と気温の関係
「標高が100m上がるごとに気温は約0.6℃下がる」と言われています。
たとえば標高0mで30℃なら、標高2000mでは約18℃の計算になります。
しかし、日差しの強さ・湿度・風通しなどの影響で、実際にはそれほど涼しく感じない場面もあります。
稜線上の直射日光や無風の林道では、強い暑さにさらされることも。
熱中症とは?日射病との違い
熱中症とは、体に熱がこもって冷やせなくなった状態の総称です。
その中でも、直射日光を浴びすぎて起こるものを「日射病」と呼びます。
主な症状
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脱水症状(のどの渇き・めまい・吐き気)
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筋肉のけいれん(熱けいれん)
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頭痛・だるさ・集中力の低下
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大量の汗 or 逆に汗が止まる(重症サイン)
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意識がもうろうとする・応答が遅れる
熱中症を防ぐには?基本の予防法
こまめな水分&塩分補給
喉が渇く前に少量ずつ飲むのが基本。
汗で失われた塩分を補うために、スポーツドリンクや塩タブレットの併用が有効です。
日差しを避ける装備
ツバの広い帽子、ネックガード、サングラス、サンフーディーなどを活用して、直射日光をブロック。
早朝スタート・早め下山
最も暑くなる正午〜14時ごろを避けて行動しましょう。

登山中の水分補給の目安
体重(kg) × 行動時間(h) × 5ml = 最低限の必要水分量
例:体重60kg × 5時間 × 5ml = 1,500ml(1.5L)
暑い日やきつい登りが続く場合は、2〜3L以上必要になることも。
熱中症の症状が出たら?対処法
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日陰や風通しのいい場所で休む
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衣類をゆるめ、首・脇・太ももの付け根を冷やす
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スポーツドリンクなどで水分・塩分を補給
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回復しない・意識がぼんやり → すぐ下山または救助要請を

暑さに強い体をつくる「暑熱順化」
暑熱順化とは?
暑い環境に体を慣らすことで、以下のような変化が起こります:
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汗をかきやすくなり、体温調節がスムーズに
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汗に含まれる塩分が減り、脱水しにくくなる
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心拍数が安定し、体への負担が軽くなる
どうすれば順化できる?
登山の5〜10日前から、1日30分程度の軽い運動や入浴で汗をかく習慣をつけましょう。
これだけで、熱中症になりにくい体づくりができます。
まとめ 夏山を安全に楽しむために
山でも熱中症になる!
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高温・高湿・無風など、山特有の環境に注意
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「山は涼しい」は過信しない
熱中症を防ぐ3つの基本
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水+塩分をこまめに補給
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直射日光を避ける装備
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早出早着で暑い時間を避ける
症状が出たらすぐ休む・冷やす・下山判断を
「暑さ対策=安全登山の第一歩」
準備と意識で、夏山はもっと楽しく、安全になります。
無理せず、涼しく、安全に。 この夏も山を楽しみましょう!