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日常とクライミングをシームレスにつなぐ。 「SALTIC」のベアフットシリーズ、わたしの推しポイント

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STRIDE LABは、チェコ発のクライミングギアメーカー「SALTIC」(サルティック)から、ベアフットスタイルのクライミングシューズ「ELIOT」と、アプローチシューズ「OUTDOOR FLAT」の取り扱いをはじめます。

SALTICは欧州でのハンドメイド生産にこだわり、クライミングシューズのリペアなども行っています。そのSALTICは2017年に、それまで培ってきたものづくりの経験を活かして、ベアフットシューズ市場に参入しました。その取り組みの中で生まれたのが上述の2つのモデルです。

これまでの2本の記事では、クライミングシューズのデザインの変遷を通して「Eliot」のユニークさを紹介し、STRIDE LABとしてこのブランドを紹介する背景について、高尾店の星店長の視点から触れてきました。最終回の今回は、ホシ店長による、アプローチシューズ「OUTDOOR FLAT」、そして東京本店のスタッフで、厳冬期含むクライミングや、登山をメインフィールドとするダンによるクライミングシューズ「ELIOT」のレビュー記事をそれぞれお届けいたします。

SALTIC「OUTDOOR FLAT」で広がる日常と外遊び(高尾店・ホシ)

ベアフットシューズで自然を歩く「面白さ」。

登山に行くほどじゃないけど、外に出たい日。
街を歩くだけのつもりが、ちょっと自然に入りたくなる瞬間。

そんなときにちょうどいいシューズが、SALTIC「OUTDOOR FLAT」です。

このシューズをカテゴライズするならば「アプローチシューズ」でしょうか。

ベアフットシューズというと、「健康にいい」、「足本来の機能を取り戻すことができる」、そんなイメージを持つ人も多いと思います。もちろんそれも一つの側面ですが、僕がベアフットシューズを初めて履いた時に抱いたのは、「なんかこれ、面白い」というシンプルな感覚でした。クッションが少ない分、地面の凹凸や傾きがダイレクトに身体に伝わってきて、土や岩のテクスチャーまで感じ取ることができます。

さらに、足の置き方、ボディバランス、地面の踏み込みが自然と意識されて、“自分の足を使って歩いている”という感覚が大きくなる。歩くこと自体の面白さが格段に上がります。

「OUTDOOR FLAT」は、そうしたベアフットシューズの感覚を持ちながら、「歩く」、「登る」の両方をバランスよくこなせる一足です。岩場でも安心感がありつつ、長く歩いてもストレスが少ないのが特徴です。

“ちょうどいい立ち位置”で、使い倒しやすいシューズ

「アプローチシューズ」というカテゴリではあるものの、この靴の面白さは、シーンを限定しない、ちょうどいい立ち位置にあるというところです。

「どこまででも行けるけど、行き方は自由」(行けるかは自分次第!笑)。

自分次第で遊びの幅が自然と広がる。

「行こうと思えば行ける」状態にあると、行動は変わっていくものです。


サイクリング:ペダルも踏みやすく、降りてそのまま歩けるので、サイクリング中に気になる場所があれば、すぐに寄り道できる。バイクパッキングも気楽です。

旅行:街を歩いて、そのままちょっとした丘やトレイルへ。靴を履き替えなくていいだけで、旅先での動き方がかなり自由になります。

日常+外遊び:仕事終わりに少し遠回りして帰ったり、休日にふらっと低山へ行ったり。いかにもアウトドアな見た目ではなく、クラシカルでシンプルなデザイン。街中でも馴染むし、旅先でも浮かないから、長く履きたくなる。“日常に溶け込む道具”であることもOUTDOOR FLATの魅力です。

「健康のため」だけじゃ、もったいない

ベアフットシューズを履き続けていると、

・足が強くなる
・姿勢が変わる
・疲れにくくなる

そういった変化も期待できます。でもそれはあくまでも結果で、それ以上に大きいのは、

「動くこと自体が楽しくなること」

だと思っています。

OUTDOOR FLATは、足を鍛えるためだけの靴ではありません。歩き、登り、旅に出る。そんな自由さの先に、「足で遊ぶ感覚」を思い出させてくれる一足です。

「ちょっと履いてみようかな……」。その好奇心からでも十分です。その一歩が、普段の過ごし方を少しだけ変えてくれるかもしれません。

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<高尾店店長:ホシ>
走ったり歩いたり、自転車に乗ったり、スキーをしたり。季節に合わせて、いろいろなフィールドで遊んでいます。ファストパッキングから、大きなザックを背負っての縦走までどちらも好き。冬季〜春先はテレマークスキーに夢中!
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SALTIC「ELIOT」。ビギナーからスキルを磨きたい中上級クライマーまで(東京本店・ダン)

「こんなに”ラク”なクライミングシューズがあって良いの?!」

SALTICの「ELIOT」を履いた最初の感想でした。

僕がこれまで履いてきたシューズもそうですが、クライミングシューズの多くは、登攀(とうはん)の際に指に力を入れやすくするために先端が狭く、下方向に曲がったつくりになっています。そのおかげで登りやすくなる一方で、足が拘束される痛みとも付き合わなくてはいけません。

しかしELIOTは、踵とつま先の高低差がなくフラットな「ゼロドロップ」。加えて、従来のクライミングシューズとは逆の発想となる広めのトゥボックス(つま先)によって足指を広げられる仕様になっており、人間本来の”正しい”足の形で履くことができる「ベアフットクライミングシューズ」です。

履き心地は、クライミングシューズにありがちな窮屈さがまったくなく、足がスッと入ります。また、シューレースタイプなので細かな調整ができるので、甲が高い方や、大きく分けて3タイプあると言われている足型(※1)のいずれの型でも、調整次第で楽に履くことができると思います。

身体と向き合うきっかけづくりに

実際にボルダリングジムと、クラック(※2)含む外岩で試しましたが、従来のクライミングシューズに慣れていた僕としては、良い意味でいつもの感覚ではうまく登れませんでした。

指にしっかりと力が入っていないとスリップする可能性もあるので、多少注意が必要ですが、足のどの部位で岩やホールドを捉えているのかわかるほどソールが柔らかいので、「どこに力を入れれば、ホールドを掴むことができるのか?」をより意識して、考えながら登ることができるとも言えます。シューズからのサポートをあえて少しシンプルにしてみると、クライミングを楽しみながらも、自分自身の身体と向き合うきっかけづくりになります。

また、クライミングのテクニックに目を向けてみても、柔軟性があり、足の感覚により意識を向けやすくなるからか、「トゥーフック」(足の甲でホールドに乗る)や「ヒールフック」(踵でホールドに乗る)といった動作でも力が入りやすい印象を受けました。

初心者から上級者まで、より“密度”の濃いクライミングを

屋内、屋外それぞれのシーンで試してみて感じたことですが、ニュートラルなクライミングシューズなので、難易度の高い課題やパフォーマンスを重視するクライミングにはあまり向いていないかもしれません。とはいえ、クラックでは足全体で隙間を捉えることができるので安定感が増し、好感触でした。

足指の使い方に意識を向けやすくなるシューズですので、中上級者にとっては、挑戦したい課題に向けて、ベースとなる身体機能を向上させるために使うシューズ、つまり、従来のクライミングシューズと使い分けることも一択です。

また、クライミングをこれから始めたい!という方や、始めてまもない方にとっても、似た理由でELIOTをおすすめしたいと思っています。拘束力が強くなく、ニュートラルで柔らかいシューズで自身の足指をしっかりと使う感覚に慣れていくと、「つかむ・押す・点で乗る」というクライミングの基礎が身に付きやすく、将来的に、拘束力の強いクライミングシューズを履いて難しい課題に挑戦したい時に「自身の力とシューズの力」で相乗効果が期待できるはずです。

また、「ベアフット・クライマー」の異名を持つフランスのシャルル・アルベールや、国内外のウォールに挑戦し続けている一宮大介さんなど、プロクライマーでありながら、裸足で登るスタイルを確立している人もいます。

裸足で登るのはハードルが高くても、解放的で限りなくそれに近い状態で、自然と一体化して岩登りを楽しめるのもELIOTの面白い点だと思います。

ぜひ一度、試してみてください!

※1)
・エジプト型→母趾(親指)が最も長く、小趾に向かって順に短くなる形
・ギリシャ型→第2趾(人差し指)が最も長い形
・スクエア型→母趾・第2趾・第3趾がほぼ同じ長さで、先端が横一直線に並ぶ形

※2)クラッククライミング
岩に走る割れ目を利用して登るクライミングスタイル。岩を手でつかんだり足を乗せたりする代わりに、岩の隙間に指や手足をねじ込んで、岩の割れ目を伝うように登っていく方法

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<東京本店スタッフ:ダン>
18歳から本格的な登山・クライミングをはじめ、アルパインクライミングやフリークライミング、沢登りなど登攀系の活動を好む。海外遠征の経験もあり。現在は山岳会に所属。主な山行記録は、厳冬期黒部横断、屏風岩雲後ルート、池豪川下部ゴルジュなど。フリークライミングは5.12d
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◆◆ポップアップ開催予定◆◆

日時:2026年5月9日(土)11:00〜18:00

場所:KO52 TAKAO 2F

東京都八王子市初沢町1231-35(旧 京王高尾ビルアネックス)

京王電鉄高尾駅/JR 中央線高尾駅 南口より徒歩2分

※駐車場・駐輪場のご用意はございませんのでご注意ください

概要:SALTICのベアフットシリーズ2モデル「ELIOT」「OUTDOOR FLAT」の展示・試し履きを行う予定です。

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