2024.04.24
ALTRAのトレイルランニングシューズ「TIMP5」!走って・漕いで200km! 履き心地レビュー!
こんにちは、STRIDELAB横浜店の安田です。
新しくなって帰ってきた「TIMP5」が発売されて1ヶ月以上が経ちました。
発売以来その履き心地を試すべく色々なシチュエーションで履いて行動して200kmに到達しました!そこでカタログスペックからではわからなかったTIMP5のポテンシャルを個人的な印象を基にお話ししたいと思います。
TIPM5を使ってみた印象
個人的に色々なシーンで1ヶ月以上使ってみて「TIMP5」に受けた印象は、
- グリップ力とクッション性の向上によって安定感が生まれたシューズ
です。今回TIMP5にアップグレードしたことで「グリップ力」「クッション性」をしっかりと体感することができました。
ソールに使用しているラバーはVibram社が誇る「Vibram Megagrip(以下メガグリップ)」。
メガグリップに変更されたことで、高山の岩稜帯のような「岩の面」や雨・雪による「濡れた路面」に対してもグリップ力を発揮するようになり幅広い路面状況に対応できるようになりました。
クッション材には、アルトラが出すクッション材の中では衝撃吸収力に定評がある「EGO MAX」を使用し、29㎜厚というしっかりとした厚みを持たせています。
クッション材とその厚みに関してはカタログスペック上TIMP4と同じですが、TIMP5にアップグレードしてから4のミッドソールに搭載していた「排水口」が無くなったことで、踏み込んだ時に「コシのあるクッション感」が出てきたように感じました。
加えてグリップ力・クッション性の向上によって埋もれがちですが、シュータンの厚みが増したことで前作よりもアッパーのフィット感が増したこともTIMP5の安定感向上に貢献しています。
TIMP5をどんなシーンで使ったのか?
安定感が増したことでよりハードなシーンでも使いやすくなったTIMP5。トレイルランニングのシーンで活躍してくれることは間違いないだろうと思い、以下のようなシーンで使ってその性能を確かめてみることにしました。
日帰りトレッキング
コースは奥武蔵エリアにある「伊豆が岳」を中心に里山を歩く18㎞のコースです。1000m届かないくらいの山ですがアップダウンが多く所々雪の残る行程の中での山行となりました。
パーティを連れての登山だったため、バックパックは30L。パーティ用の装備を背負っていたので8㎏前後の重量を背負って9時間行動しました。
アドベンチャーレース
1日完結型のアドベンチャーレースのスタッフとして、選手として活動する際に使用しました。スタッフとして活動したエリアは逗子・葉山の山々。選手として活動したエリアは栃木県の那須烏山市にある大木須の里山エリアです。
トレッキングセクションには踏み跡の付いていない薮や水の流れている岩床の沢を通ってチェックポイントを回る箇所もあるコース設定でした。
また途中にはマウンテンバイクに乗って移動することができないトレイルの上り坂や藪が出てきたので、マウンテンバイクを担ぎ上げて移動するシーンもしばしばありました。それぞれの行動時間は5~6時間でした。
山岳オリエンテーリング
コースは逗子をスタートして鎌倉~三浦半島の里山をつないでチェックポイント(以下CP)をとって回るコースで使用。
全行程80㎞あるうち、前半50㎞・後半30㎞に分けて走る形となりました。トレイルはもちろん、山と山をつなぐために住宅街の中、海岸の砂浜、道のついていないオフトレイル、沢筋をなど、今回TIMP5を試した中で一番バリエーションに富んだ路面状況で使うことができました。
前半は9.5時間、後半は5.5時間の行動時間でした。
今回使用したシーンは重荷を背負って歩くシーンも多く、トレイルランニングの時と比べて『1歩1歩の踏ん張り・接地時間が長い状況』が続きました。
加えて整備されていないトレイル・踏み固められた雪・沢の中など『足を滑らせやすいシーン』が多々あったのが特徴です。
クッション性を一番感じたのは下りの踏み込みの時やロード区間を走る時です。
踏み込んだ時に、「ムチっとした」コシのあるクッションがしっかりと衝撃を吸収してくれる感触と、足を持ち上げていくときにやさしく押し返してきてくれる反発感があり、長時間動いた終盤になっても足部の疲れを意識することなく行動できました。このクッション性は「EGO MAX」ならではだと思います。
おかげでトレイルのような柔らかな路面から、アスファルトのような固い路面に出た瞬間でも、しっかりと衝撃を吸収して路面の変化を感じさせない履き心地でした。
グリップは、ラグの高さを抑えることでメガグリップラバーの持つ粘り感をしっかりと活かす設計となっており、苔のついていない岩床の沢でも、踏み固められた雪の上でもしっかりと路面を「面」で捕えてくれる感覚があり、足を滑らせることなく行動できました。
逆にアスファルトに出た際にはラグの引っ掛かりが少なくロードシューズに近い感覚で走れる印象でした。
TIMP5 おすすめの使用シーンは?
安定感が増して汎用性が高いシューズになったTIMP5。ここでは使用していて感じたことを基におススメの使用シーンをご紹介します。
50km以上のトレイルランニングレース
レースの距離は長くなれば長くなるほど後半の脚に疲労がたまって、1歩1歩の踏み込みの度に感じる衝撃がつらくなってきます。また斜面の下りでは踏ん張りが効かなくなってきてスリップしやすくなってしまうことが多々あります。
TIMP5が持つ「クッション性」と「グリップ力」はそういったレース後半戦の疲労から足を保護してくれる力を持っていると、使用していて感じました。私は特にトレイル区間を終えてロード・林道のアスファルトに出た時にTIMP5のクッションの恩恵を強く感じました。
「今までよりも長い距離のトレイルレースにチャレンジしたい。」「今年は100㎞のレースにチャレンジしたい!」と考えている方にはぜひおススメしたいです。
ファストパッキング縦走やスピードハイク
グリップ力の向上とクッション性のおかげで、LONEPEAK8とOLYMPUS5という人気のトレイルシューズのちょうど間を埋めてくれるような、山歩きにも最適な位置付けのシューズとなりました。
しっかりと接地の衝撃から足を保護してくれるクッション性と、固すぎずにしなやかに動いてくれるアッパー・ソールのおかげで、荷物を絞って山を行動する「ファストパッキング」や「スピードハイク」に使う際にTIMP5のもつ性能は相性が良く、これまでよりも足を伸ばした山行計画を可能にしてくれるでしょう。
最後に
TIMP5の使ってみた印象について、いかがでしたでしょうか?
まだ3000m級の高山では実際に試せていないので、個人的にはこの夏アルプスの山々でTIMP5 を試すのが楽しみです!そのためにもこれからまだまだこのシューズを履いて色々なところへ出かけていきたいと思います。
TIMP5について気になった方はぜひ店頭へお越しください!
ALTRA 【TIMP5】 \22,000(税込)
サイズ:US7~12(MENS)、US5.5~9.5(WOMENS)
カラー
:BROWN/TAN、BLUE/ORANGE、LIME、DUSTY OLIVE (MENS)
:NEON/CORAL、TAN、MACAW GREEN/DEEP FOREST、BLACK/GRAY(WOMENS)