2025.10.31
100kmトレイルへの挑戦〜2025信越五岳トレイルランニングレース〜
100kmトレイルへの挑戦〜2025信越五岳トレイルランニングレース〜
こんにちは。ストライドラボ多摩のジュンさんです。いつもご覧いただきありがとうございます。
さて今日は、9/14(土)〜15(日)に出場した「信越五岳トレイルランニングレース」のお話をさせていただきます。
私が初めて山岳レースに出場したのは1999年、26歳の時、北丹沢12時間耐久山岳レース(通称:キタタン)で開催は蒸し暑い7月、距離44km、獲得標高は3,800m、神奈川県最高峰の蛭ヶ岳に登るコース。当時、地元山岳会の要職に就いていた職場の上司に声を掛けられて出場することに。登山も初めてでこんなコースでレースするなんて「これ絶対ヤバいやつ」と登りながら思った記憶があります。でも、山の中を走る爽快感、時折見られる壮大な景色、山頂に着いた時の達成感とフィニッシュした時の安堵感、そこから山岳レースに魅了され、各地の大会に出場するようになりました。
当時の山岳レースといえば、ハセツネ、キタタン、富士登山競走くらいしかなく、毎年7月はキタタンと富士登山競走に出場していましたが、時を経ていつかはロングトレイルにチャレンジしてみたいという気持ちが湧いてきました。
昨年、思い切って転職、トレイルランニングをする方々と触れ合う機会が増え、「信越五岳トレイルランニングレース」の魅力を語る方が多く、これは一度走ってみたいと思い、初の信越五岳トレイルランニングレース110kにエントリーしました。
このレースは新潟県と長野県にまたがる妙高山、斑尾山、黒姫山、戸隠山、飯綱山の「信越五岳」を舞台にした日本を代表するロングトレイルランニングレースで距離は110kと100マイル。妙高高原から飯綱高原をつなぐトレイルは、森、林道、牧場、スキー場などロケーションも素晴らしく変化に富んだコース。9月にしては毎年暑さに苦しむ選手も多く、雨も降ったり止んだり。でも紅葉が始まる山々を楽しめるレースで、トレイルランニング界のレジェンド石川弘樹さんがプロデュースを務める日本で屈指のトレイルランニングレースとして人気の高いレースなのです。
さて、僕が出場したレースは110km。9/13(土)の午後に現地入りしてそのまま受付会場の斑尾高原レストランハイジへ。

久しぶりのビッグレースにワクワク感がたまりません。ナンバーカードをもらって記念撮影しましたが、顔がしっかり引き攣ってますね。

会場ではいつもお世話になっている和田さんと会い、初めての100キロ超えのレースで途中のエネルギー補給について、「アラームを30分毎セットしておけば補給忘れないですよ!」とアドバイスをもらいました。

ニューハレの芥田さんには、アキレス腱痛に効くテーピングもしていただきました。後から思いましたが、これ、だいぶ効果がありました。ありがとうございました。

17:00〜ウェルカムパーティに参加、一人でレースに来ることもあまりないので少し寂しい気持ちもありましたが、多摩店にご来店いただくお客様にも声かけていただいたり、元気ができました。


そうこうしていると100マイルレースのスタートが近づいてきたのでスタート地点に知り合いを探しに行くことに。こんなたくさん選手がいる中で会えるもんですね。普段、ナイトランで練習に付き合ってもらっているタカさんと、ロングトレイルの猛者のハマさんにも会えて、また元気をもらいました。

18:30に100マイルスタート、大きな花火が打ち上がり鳥肌が立ちましたね。勇ましい選手を見送ったあと、宿に向かいました。
翌朝3:30、9/14(日)レース当日、目覚めると雨の音。
天気予報で予想はしていたので動揺もせずに気持ちは「仕方ない!」と雨を受け入れることができてスタートの準備。
前日に和田さんにアドバイスもらったとおりに30分毎にアラームをセット。
スタートエリアに立つと雨が一層強くなりテンションもダダ下がり。それでも選手の皆さんはテンションマックス!
朝5:30、激しい雨の中、長い旅が始まりました。

序盤はゆっくり足を進めるも雨でトレイルはどろんこ祭り。ぬかるみに足を取られ、滑りまくり、コースは渋滞。なるべく滑りそうもないコースの隅を狙って足を置くとズボッと足がハマる。もうこれは開き直って滑りながら前に進むしかない!
最初のエイドは11km地点のバンフ。まだ雨は止まない。そこで前日受付で声をかけていただいた元気な佐藤さんに会い、元気をもらいました。


40km地点の黒姫エイド到着。雨も少し小降りに。まだまだ体も元気。


笹ヶ峰は先月に試走したコース。雨でぬかるんだトレイルは走れるコースが、今日はほぼ走れない…

ここが走れたら気持ちいいんだろうな…
でも体はまだまだ元気!まだいける!補給も30分毎にしっかり取れて集中できている!

笹ヶ峰エイドを出発したのが制限時間の17:00。この時、このままのペースでは制限時間に間に合わないと不安がよぎる。
91km地点の戸隠エイドを出発したのがほぼ制限時間の午前0時手前。絶対フィニッシュしてやる!
あとはラスボスの瑪瑙山をクリアすればフィニッシュが見える!
しかし、最後のエイド、飯綱エイドに着いたのがフィニッシュ制限時間の15分前。
ボラ:「もう間に合いません、ここで止めますか?」。
僕:「最後まで行けませんか!」
ボラ:「行けますけど、向こうから収容車が来ます。」
僕:「ゴールできないってこと?」
ボラ:「そうですね。ここでリタイヤしますか?」
ここでタイムアウトか…フィニッシュできないならここで終わりにするとボランティアの方に告げて、僕の信越五岳は飯綱エイド104km地点でリタイヤとなりました。

体は元気なのに制限時間に間に合わずフィニッシュできない、結果はDNF。これほど悔しいレースは初めてでした。
でも、信越五岳ならではのエイドの温かさ、仲間や知り合いからの声援、そして大雨のスタートからの104km。
この経験が、きっと次につながる。今回のDNFは、そのための大事なステップになリました。
「僕のレースはまだ終わっていない、次こそは必ずフィニッシュゲートをくぐる。」
最後に、信越五岳のコース整備、そしてレースを通じてたくさんの方々に出会えたこと、この経験が僕の大きな財産となりました。信越五岳トレイルランニングレースに関わる関係者の皆様、ボランティアの皆様、そしてコース整備に関わった皆様すべての方々に感謝申し上げます。
また次回、必ずこの舞台に帰ってきます!