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彩の国 100マイル / 100km の延期が胸アツな理由

東京本店

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どーも店長です✨

2021年5月22日〜23日で開催予定だった『彩の国100マイル / 100km』ですが、新型コロナウイルスの影響により2021年6月19日〜20日に延期が発表されました。この判断の重さ、想いについて、感じる部分があったので書きたいと思います。

彩の国100マイル / 100kmとは

彩の国100マイル / 100kmは埼玉県の奥武蔵エリア(スタート&ゴールがニューサンピア埼玉おごせ)で開催されるトレイルランニングのロングレースです。

人気の秘訣

1、東京から宿泊なしでスタートできるアクセスの良さ

2、超良心的な参加費(100マイル22,000円 / 100km 18,000円)で走ることができます。
※日本で1番大きな100マイルレース『UTMF』が36,000円(もちろんお祭り感や雰囲気は違いますが)

3、充実したエイドとスタッフのホスピタリティ

4、気温によっては日本で1番ハードな環境(高い時は30℃を超えます)を完走することによる特別感(「サイラー」と呼ばれたりすることもあります)

5、第1回大会の完走者がゼロ(人気に拍車をかけた理由の1つ)

といったところでしょうか。

 

一見、ハードに思われるロングレースですが、アクセスといい、宿泊のことを考えられたスタート時間のセッティング、バスの運行、参加費含めとにかく参加者に優しいのが特徴です。(コースや時間設定はハードです)

画像は1周目のNORTHコース(約55km)、こんなコースを100kmは2周、100マイルは3周回するレースです。

参加者は40〜50代くらいの男性がかなりを占めていると思います。

充実のエイドがこちら(2019年 第1エイド)

 

 

大会を中止、延期にした場合は誰が得するのか

 

結論から書くと、ほとんどの場合誰も得しません。

 

 

日本におけるマラソン大会の参加費が上がらないのは、東京マラソンのせいだと勝手に思っています(普通に参加すると約50,000円くらいかかる大会を、記憶は定かではありませんが約10,000円で始めたため、一般のマラソン大会の参加費が東京マラソンと比べられて上がらないし、東京マラソン財団の設立に東京都から約8億円が支出されていると言われています)が、市民マラソンが広がったのも東京マラソンのおかげです。

しっかりとしたおもてなしをし、リピーターを作るようなマラソン大会を本業として(利益をとりながら)運営しようと思うと、赤字になってしまう可能性が高いです。行政が主に運営するマラソン大会は担当者の人件費は税金であるため、人件費分を稼ぐ必要はありませんが、一般の団体が運営した場合に人件費も稼ごうとした場合、中止して返金した場合と延期した場合は限りなく利益は見込めません。利益が出ないということは続けられないということに直結します。

 

ちなみに中止にするタイミングが早い場合で(目安として備品のレンタル品のキャンセル規定で引っかからないタイミング)返金額をもらった金額よりもかなり安くした場合、または返金しなかった場合には大きな利益が残ることもあります。どこの大会とは言いませんが笑
※直前で中止にした場合はほとんど返金できないというのは、発注がすでに済んでいるので仕方ないことですので、そのへんは中止になることも見込んで運営者がエントリー時のキャンセル規定に全て記載しているのが普通です。それに文句を言うのは良識のない人だと思われますし、煙たがられますのでオトナな方はやめましょう。

 

大会の運営者は人が集まるかどうかわからないものに対して、多くの時間とお金をかけています。運営側は中止になった場合のリスクを全てエントリーの募集要項に記載していますが、同意していながらに中止になった場合に「返金しろ」と脅迫まがいのことを言う人がいるのも事実です。大会に出る人は、参加費を支払うことで一緒にマラソン大会を作る『参加者』になるべきなのですが、『お金を支払った』=『お客さん』という認識になってしまい、運営する人に対して何を言ってもいいという勘違いが生まれてしまいます。大きな利益を残すような中止の仕方をする運営者を除けば、ほとんどが良心的な対応をしてくれていると思いますので、中止になった時の立ち振る舞いについては人間が出ますので、せめてSTRIDE LABのお客さんは大人の対応をお願いできればと思います。

 

まとめると、ほとんどの場合は誰も得しません。
強いていうなら業務を発注された会社で、キャンセル費の返金がない場合と、早期に中止を発表し少額の返金または返金しない場合などでしょうか。

 

延期の判断は本当に参加者想い

店長もここ5年くらいは、毎年ALTRAのゴールゲートを設営するのと、ALTRAのシューズの良さをPRしに、入賞者にシューズの提供なども兼ねて会場に足を運んでいました。私も規模は違えど、ALTRA TIME TRIAL / ALTRA EKIDEN /TRAIL OPEN AIR DEMO など大会やイベントの運営を行なっているので、この100マイルレースの運営がどれほど大変なものか想像はできるつもりです。

今年の1月に開催予定だったALTRA TIME TRIALを3月に約2ヶ月延期にしましたが、キャンセル、再募集、返金(クーポン送付)、エントリー情報追跡、リスト統合、などなど通常やらない業務が多数発生しました。ただ、会場の許可関係等はなかったですし、スタジアムで完結する内容でしたので、それほど大したことはありませんでした。

以前、河川敷で1000人規模の大会運営をしたこともありますが、そちらは役所などの許可関係だけでも何度も何度も足を運ばなければならなっかったことを思うと、例え少し地方の人が少ない地域だとしてもこの100マイルというコースの許可、整備、近隣への挨拶回り、行政関係者との人間関係の構築、等々相当な努力をしていることが伺えます。

 

 

100マイル(100km)レースは、人によっては1年前から目標にしていたり、数年かけて完走を目指す・・なんて人もたくさんいます。そんな中での中止の判断は、レースに向けて努力をしてきた人に対して大変残念な思いをさせてしまうことになります。もちろん、昨今の現実を考えれば中止にするのも妥当な判断と言えますし、批判することもありません。やってもやらなくても文句を言われるオリンピックと同様に、大会運営も同じような思いをします。

 

しかしながらこの『延期』という判断には、中でも100マイルレースの延期という判断の中には、「膨大な時間と努力をしてでも参加者を走らせてあげたい」という気持ちがたくさん詰まっていると受け取れます。百戦錬磨で大会を成功させ続けている大会運営者でさえも、『延期』は並大抵のことじゃないです。とてつもなく大きな犠牲を払っていると思います。運営者も元々ウルトラランナーの方が多く、参加者の走りたい気持ちをよくわかってくれています。

私はイチ協賛メーカーの出展者ではありますが、この判断の重さに、想いに、この凄さを伝えずにはいられなくなり、仕事そっちのけで書き綴ってしまいました。

『本当にいいレース』の基準は人それぞれだと思いますが、『本当にランナー想いの運営者』として、協賛、出展させていただいているこの大会に関わらせていただけることを誇りに思います。

NPO法人小江戸大江戸トレニックワールドの大会一覧

・小江戸大江戸200K
・彩の国100mile & 100km
・トレニックワールドin外秩父 50km&45km
・・おごせ・ときがわ50km&30km

STRIDE LABのお客さんで関東近郊の方、ぜひトレニックさんの大会に参加して、一緒に盛り上げていただけたら幸いです。

 

終わりに

STRIDE LAB本店 営業再開しました。

平日:15:00〜19:00(月・木定休)
土日祝:10:00〜18:00

緊急事態宣言発令中ですので、可能な限りオンラインショップの活用をお願いいたします。

 

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