2025.06.18
【写ルンです写真家】がトレイルランニング110kmを走る!フィルムカメラとランニングの最強の組み合わせとは?
写ルンです×トレイルランニング|29時間で27枚の挑戦記録
写ルンです写真家として活動?する私が、箱根外輪山2周+浅間山を走る110kmのトレイルランニングイベント「H2」にフィルムカメラを持参して挑戦しました。デジタル全盛の時代に、なぜあえて写ルンですでランニング撮影を行うのか。その理由と魅力を、実体験を通じてお伝えします。
フィルムカメラ愛好家やトレイルランナーの方々に、新しい楽しみ方を提案する記事ですー!
写ルンです写真家になるまでの道のり|PENTAX67からの軌跡
フィルムカメラとの出会いは遠い昔に遡ります。というかデジタルカメラやスマホが出る前は皆さん35mmのフィルムカメラを普通に使ってましたよね?そして写ルンですも皆さん一度は使ったことがあるはず!
そして大人になり、子供が生まれ、デジタルだとデータが消えてしまい子供の写真が残らないのでは?子供の結婚式の時に子供の頃の写真がないのでは?と少々心配になり、「フィルムカメラで残す」をテーマにフィルムカメラにはまってしまったのであります。
そして子供が小学校を卒業するまで、どこに行くにもフィルムカメラをいくつか抱えて生活しておりました。中判カメラのPENTAX67の重厚なシャッター音に魅せられ、NIKON FM2の機械的な美しさに心を奪われながら、一貫して「フィルムカメラで残す」ことをテーマに撮影を続けてきた私。
中判フィルムの圧倒的な描写力、35mmフィルムの親しみやすさ、そしてどれも共通する「現像するまでわからない」というドキドキ感。これらすべてが写ルンです写真家としての私のアイデンティティを形作ってきました。
そんな私が最終的に辿り着いたのが、写ルンです写真家としての道でした。高級なカメラでしか表現できないと思い込んでいた「フィルムカメラの魅力」が、実は最もシンプルなカメラでこそ純粋に味わえるという発見。これは私にとって写真に対する価値観を根底から覆す革命的な体験でした。

H2スタート

猫
写ルンですがトレイルランニングに最適な理由5選
フィルムカメラの中でも、なぜ写ルンですがトレイルランニングやランニング、ウォーキングに最適なのでしょうか。実際に箱根外輪山2周110km走って分かった5つの理由をご紹介します。
1. 超軽量(90g)でランナーの負担にならない
トレイルランニングでは1グラムでも軽くしたいもの。写ルンですのわずか90グラムという重量は、長距離ランナーにとって理想的です。
2. バッテリー不要で29時間の長時間レースも安心
デジタルカメラの電池切れを心配する必要がありません。写ルンですなら最初から最後まで確実に撮影できます。
3. 防水性能で悪天候にも対応
山の天気は変わりやすく、突然の雨や霧は避けられません。写ルンですの簡素な構造は、過酷な環境下でも安定した性能を発揮します。
尚、普通の写ルンですは防水ではありません。防水仕様の写ルンですか防水ケースを使用します。が、ケースもあまり信用できません。
4. 27枚制限が集中力を高める
無制限に撮れるデジタルとは違い、27枚という制限が「この瞬間は本当に撮る価値があるのか?」という真剣な判断を促します。
5. 壊れても惜しくない安心感
高価なカメラを山中で破損するリスクを考えれば、この「気軽さ」は計り知れない価値があります。

国道一号最高地点

3周走る人
フィルムカメラ×ランニングで得られる5つの効果
写ルンですを使ったトレイルランニング撮影で得られる、デジタルでは味わえない特別な効果をご紹介します。
1. 記憶の定着効果が抜群
現像するまで結果がわからないというフィルムカメラ特有の「不安」が、撮影時の記憶を脳に強く刻み込みます。写ルンですで撮影した場所の記憶は異常なまでに鮮明に残ります。
写ルンですで誰かに撮ってもらう時も、その方は特に緊張されると思います。。。
2. ランニング中の集中力アップ
27枚という制約の中で、シャッターを切る度に「今この瞬間」に意識が集中します。疲労で判断力が鈍る中でも、ファインダーを覗く瞬間だけは意識が研ぎ澄まされます。マインドフルネスですね!
3. SNS疲れからの解放
リアルタイム投稿から解放され、純粋に「走る」ことに集中できます。写ルンですは現代のランニングシーンに対する静かな抵抗でもあります。
4. 環境に優しい撮影スタイル
大容量バッテリーを必要とせず、持続可能な撮影スタイルを実現できます。
5. 写真の価値が向上
1枚1枚に込められた「物語」が、現像された写真と共に蘇ります。単なる風景写真ではなく、そこに至るまでの体験すべてが写真に込められます。

ローンピーク9+

仙元山エイドの皆様

金太郎茶屋での一コマ

明神ヶ岳

応援で走ってる人
写ルンです写真家としての新境地|フィルムカメラの真髄
写ルンです写真家として活動する私にとって、このトレイルランニングでの撮影は新たな表現領域の開拓でもありました。
これまでPENTAX67で中判フィルムの重厚な表現を追求し、NIKON FM2で35mmフィルムカメラの機動性を活かした撮影を重ねてきました。しかし、写ルンですというシンプルな道具は、それらの高級機材では決して味わえない「純粋さ」を私に教えてくれました。
設定を変える余地もなく、ただシャッターを切ることだけに集中する。この潔さこそが、写ルンです写真家としての私の表現の核心なのです。
スタジオでの静的な撮影とは正反対の、動的で予測不可能な環境での撮影。疲労と戦いながら、限られた機会の中で最高の瞬間を捉える。これは写ルンです写真家としてのスキルを極限まで試す挑戦といえます。

小田原店のマメさん

3周走っている人たち

同じペースの人
ランニング×写ルンですの始め方|初心者向けガイド
フィルムカメラ初心者の方やトレイルランニングを始めたい方に向けて、実践的なアドバイスをご紹介します。
準備するもの
- 写ルンです(27枚撮り推奨)←基本これだけ。
- ランニング用ウエストポーチ(ポケットでも可)
- 防水ケース(水場に行く場合)
撮影のコツ
- 4km に1枚のペースを目安に
- 疲労時こそシャッターチャンスを意識
- 風景だけでなく足元や装備も撮影対象に
- ゴール直前の1枚は特に慎重に
おすすめのランニングコース
- 初心者:近場の里山(10-20km)
- 中級者:高尾山周辺(30-50km)
- 上級者:箱根外輪山(100km+)

早朝の富士山

金時山2週目

仙元山エイドの人々
写ルンです写真家の今後の活動予定
今回の成功を受けて、写ルンです写真家としての私の活動はさらに広がりを見せています。
長年フィルムカメラと向き合ってきた経験は、写ルンですという道具の本質的な価値を理解する上で大きな財産となりました。PENTAX67で学んだ「一枚の重み」、NIKON FM2で培った「決定的瞬間への集中力」、そのすべてが写ルンですでの表現に昇華されています。
今後の展開予定
- 写ルンです×ランニング写真展の開催
- トレイルランニング仲間との協働プロジェクト
- フィルムカメラワークショップの開催
- 写ルンですランニングというジャンルの確立
最もシンプルなカメラでこそ、写真の本質に迫ることができます。そして、トレイルランニングという極限状態での撮影は、その真理をより鮮明に浮かび上がらせてくれると思っています。
100kmや100マイルのトレイルランニングレースに写ルンですを持って行く。これを他の方にもお願いし、撮った写真を集めて写真展をやりたいですね!

マッサージ(山笑ふ)

3周走る人に抜かれる

最後の浅間山証明写真
まとめ|写ルンです×トレイルランニングの可能性
写ルンです写真家として110kmのトレイルランニングに挑戦した今回の経験は、フィルムカメラとランニングの新たな可能性を示してくれました。
デジタル全盛の時代にあえてアナログを選ぶこと。制約を受け入れることで生まれる創造性。そして何より、「今この瞬間」に完全に集中することの価値。これらの気づきは、ランニング愛好家にとってもフィルムカメラ愛好家にとっても、そして現代を生きるすべての人にとっても貴重な示唆を与えてくれます。
写ルンですという最もシンプルなフィルムカメラが、トレイルランニングという挑戦の中で見せてくれた可能性。それは技術の進歩とは逆行するようでいて、実は最も現代的なメッセージを含んでいるのかもしれません。
写ルンです写真家としてのトレイルランニング撮影は、まだ始まったばかりです。次はどの山で、どんな物語を27枚に込めるのか。その答えは、まだファインダーの向こうに眠っています。

3周走る人たち

ゴール(光が届かない)

最後の1山の前

主催者と(Wひでき)

シャワー前