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ウォーキングで脂肪を燃焼させよう。

那須店

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暑い夏にも身体が慣れてきて、最近はすこぶる身体の調子が良いと感じる、ストライドラボ那須スタッフの宮塚です。

以前からウォーキングはいろんな面で身体に良いと言ってきましたが最近、呼気ガス測定のお客さんで面白い測定データがあったので、紹介します。
そのお客さんは年齢は59歳で私とまったく同じ歳のトライアスリートでした。
トライアスロン歴は30年以上あるそうなのですが、ある病気をきっかけにトレーニングのやり方を見直してたそうで、半年前からマフェトン式トレーニングを開始されたそうです。
マフェトン式を知らない人も多いと思いますので、簡単に説明しておきます。
簡単に言えば食事法とマフェトン式トレーニングによって、より脂肪をエネルギーに替える身体を作り、無酸素性作業閾値(AT値)を上げることを目的としたトレーニング方法です。
つまりトライアスリート、長距離ランナー、トレイルランナーが目指すのは皆さん同じであるのですが、マフェトン式はそのやり方が少し独特なものがあります。

まず食事に関しては栄養素バランスが炭水化物40%、タンパク質30%、脂質30%のバランスで食事を行うことを基本として、それぞれの栄養素でも食べないが良い食べ物、食べたが良い食べ物など、細かく決められています。
例えば白米よりは玄米を。パンも胚芽パンを。脂質も体脂肪になり難く、エネルギーになり易い脂質をなどです。

次にマフェトン式トレーニングですが、マフェトンの公式があり、180マイナス年齢を心拍数の上限としたトレーニングを行います。
59歳の年齢であれば180ー59=121拍/分がトレーニング時の最大心拍数として、それ以下の心拍数でトレーニングするのです。

今回のお客さんは本人の自己予想よりもAT値が高かったのです。つまり本人の想像以上にマフェトン式の効果が出ていることを実感されていました。
ただAT値は上がっているものの、身体が絞れて来ないという問題を抱えていました。
確かに脂肪をエネルギーに替える走る能力は上がっているのに、そこは私も不思議に感じていました。
VO2MAXテストの前に安静時代謝テストを行いましたが、呼吸交換比(RER)も0.85とこれまで測定した平均よりはかなり良い数値でした。つまりじっとしている状態でもエネルギーは脂質が50%も使われている結果がでました。

それでも身体が絞れて来ないのは不思議に感じたのですが、よくよくVO2MAXテストのデータを確認してみると、時速5kmのスピードで歩いているときが、一番脂肪燃焼効率だけでなく、脂肪の燃焼量も多かったのです。
時速6kmの早歩きでは脂肪燃焼量も減り始め、時速7kmで走り始めたときには更に脂肪燃焼量も減り、時速5kmのときの3分の2に減っているのです。
つまり走るよりは歩いた方が脂肪が良く燃やせる身体だということが判明したのです。

そこでお客さんのトレーニングのやり方を聞いてみると、アップもそこそこに数分で心拍数120拍に上げた後はしばらくその心拍数を維持して、ダウンもそこそこで終わる内容のトレーニングだということでした。
本来のマフェトン式はアップに15分、ダウンに15分かける様に言っています。40分のランニングであれば、アップ15分かけて徐々に心拍数を上げて、そこから10分間心拍数を維持して、15分かけて徐々に心拍数を落として行くよう言われています。
つまりこのお客さんはアップもダウンも少なくて、低強度の脂肪燃焼回路が出来ていなかったと思われます。
そこでこのお客さんへのアドバイスはアップの最初5分間は歩きから初めてゆっくり走り始め、15分間はアップに充てる。
そしてダウンも15分の内、最後の5分は歩きにする様にアドバイスしました。

今回の結果から普段からしっかり運動している人であっても、アップとダウンはしっかり行う必要があるし、それが非常に重要だということを改めて感じさせられました。
そして普段から1週間に5時間以上もトレーニングしている人でも、トレーニングのやり方によっては、ゆっくり走るよりも歩きの方が脂肪燃焼量が多いこともあるのだと知りました。

 

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