REVIEW

商品レビュー

考え方を変えてくれるブランド『STATIC』を好きになった理由

東京本店

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どーも店長です。
快適でサスティナブルな商品の仕入れ、制作をするスタティックブルームさん。

商品が快適だとか、何gだとか、使ってみてどうだったか、とか最近自分でもレビュー記事を書いたりしていて思うことがあります。
『商品のことを知って欲しい』『お客さんに伝えたい!』と思わせてくれる要素って、実は商品のスペックよりもブランドが好きだったり、作り手へのリスペクトがあったり、作り手の想像力・創造力、想い、について共感するものの方が大きいなと。最近感じたこと、ブランドに対する気持ちの変化、今回はそんなお話。

スタティックブルームさん(会社)が昨年立ち上げたブランド『STATIC』について、今回は書いていきたいと思います。

結論を先に言うと、『考え方を変えてくれるブランド』っていいブランドだなと思います。という内容です。

STATIC』ブランドができるまで。

『STATIC』を展開するスタティックブルームは2016年に創業しました。
スタティックブルーム社は、知るひとぞ知る高品質アウトドアブランド『WESTCOMB』、イタリアのランニング用クランポンブランド『NORTEC』、ハードな使用でも耐久性抜群のバックパック『crux』、軽くてエコなテントペグ『SWISS PIRANHA』、バイオエタノールの『Fire Dragon』などを展開しています。

 

2016年の創業当時から、コンセプトでもある地球環境に対しての取り組みはすでに開始されていました。
上記のブランド(後からスタートしたものも多いですが)の他に、独自の商品として3rd ROCK SUN BLOCK(オーガニック日焼け止め)や、森で日焼け止め、など小規模ながら『自然環境に対してできること』をすぐにスタートしていたんですね。その後、仕入れていく商品や提案するものの中でも自然環境へ配慮した商品をなるべく選ぶようにしていました。しかしながらそうした商品を展開する中で、日本の風土にもマッチしたものを海外からの仕入れだけでは限界であると考え、試行錯誤し、2020年に誕生したブランドがSTATIC(スタティック)です。

 

一貫して発信される自然環境への配慮

自然環境への選択肢を提案する中でも、特に配慮しているのが海洋マイクロプラスチックゴミ問題。
フリースなどの繊維から大量に抜ける自然の中で分解されにくいマイクロプラスチックを、分解される素材に変更して作ったり、基本的にリサイクルの繊維を仕様しています。

サスティナブルで地球に優しい素材は、製造過程で天然素材のものを仕入れたり、生地をリサイクルしたものを使ったりなど、商品の製造コストは上がってしまいます。時には自然素材のものではどうしても出せないスペックや快適性を保つために化学繊維を選ばなければならないこともあります。まもなくそんな課題も化学の力で変えられるようになるので、そういった商品は順次天然繊維やリサイクル素材への切り替えを明言しています。また、製造過程で可能な限りCO2の排出や染色等での排水などを可能な限り削減することにもこだわっています。過酷な環境に耐えられることや、軽さや乾きの良さなど、選ぶ基準が『スペック』ばかりを追い求めていたことは、私も含めて大いにあることだと思います。

『STATIC』が提案するサスティナブルかつアウトドアフィールドでも十分に使える選択肢は、自動車メーカーが電気や水素をエネルギーにしていこうと、大きく舵を切ったにも関わらず関心が薄い(Patagoniaさんなどは以前から高かったと思いますが)アウトドアウェアの選択肢の提案として、関心を持たざるを得ません。自然を楽しむSTRIDE LABのお客さまにも一緒にその選択肢を選ぶきっかけにしていただこうと思い、商品を一緒に提案させていただくことになりました。

 

『STATIC』が展開する商品で一貫して語られているのが『地球環境への配慮』

アウトドアは自然と共存するスポーツ・遊びです。
人間の行動に起因する温暖化・気候変動・海洋マイクロプラスチック問題など、自然を楽しむ我々が、自然に対してどのような選択肢ができるのかを考え、可能な限り自然環境への負荷を軽減する選択肢を提案すると言うメッセージを貫いて発信してくれています。

 

ブランドを作る『田中健介』さん

大手のアウトドアブランドやその他アウトドア関係の輸入代理店を歴任、沢登りもクライミングも雪山もトレイルランニングもなんでもこなす健介さんですが、いつ会っても『自然体』な人柄です。
『staticbloomjp』のInstagramをチェックいただければわかると思いますが、とにかくアウトドアに没入しています。自然に囲まれ、自然体で作り出す『作り手』だからこそ、この『自然環境への配慮』と『アウトドアで使えるウェア』の両立ができるプロダクトを開発できるのかなと思います。

ここからちょっと余談ですが、色々お世話になってきたので、もう少し詳しく紹介。

HOKA ONEONE(以下、ホカ)』を日本に広めた第一人者。

今でこそ日本でもビッグブランドの仲間入りを果たしたランニングシューズブランド「ホカ」ですが、現在のようにファッションもランニングもバランス良く広く認知されるまでにも道のりがあります。
今のデッカーズジャパンに移る前は、別会社(サンウエストさん)が展開しており、健介さんが担当者としてホカを広めていました。私は同行したことはないですが、ALTRAとホカの担当者が同じ車で営業して回っていた・・なんて時代もあったそうです。「小江戸大江戸200km」や「彩の国」など、ものすごくたくさん走る人たちが集まるところで、試し履き会をするなどして、コアなランナーにアプローチをし、多く受け入れられてきた名残が今でもあります。代表されるトレニックワールドさん(上記の主催者)が運営するレース会場に、私はALTRAの担当者として会場に足を運んでいますが、今でも数年前のホカを履き続けているのを見ることがあります。
みんなが知っているホカにもそんな時代があったんですね。

 

 

『トレイルオープンエアデモ』の発起人

記憶が間違っていなければ2014年に始まった『トレイルオープンエアデモ
トレイルランニングやアウトドアの事業者が集まり、一般の方向けに展示・デモ(お試し)をできる機会を作った人でもあります。実行委員にALTRA / inov-8 などの担当者なども名前を連ねていましたが、健介さんがそれぞれのブランドのパイプ役となって2018年までトレイルランニング業界のブランドを束ねて引っ張ってきてくれていました。
第1回は私もお客さんとして会場にいましたが、2回目のトレイルオープンデモから一緒に携わらせていただきました。すごくいいイベントなので、詳しく知りたい方向けに、別途ブログを書いていきたいと思います。

 

といった形で、健介さんが何事にも本気で取り組んできて、ふわっとした自然体なのに強く感じられる意志や発信したいメッセージを、一緒に伝えられたらと思って今回は記事にしてみました。

↑次回はこちらで着用しているTシャツ『オールエレベーション』について書いていきます。

 

おわりに

『ブランド』を見にまとう時、なぜそのブランドが好きなのかを考えたことはありますでしょうか。

私はやはり『理にかなっていること』や『機能的』という一貫したメッセージや理論的な部分、そして『快適』であることだったりします。

 

昨年商品のリリースの際には、『自然環境についても配慮したブランド』というのが実はあまり響いていませんでした。身近な人が始めたら応援するのが当然なのですが、自分の知識が足りなかったり、深く理解できていなかったり、すごく未熟だったなと思います。

ブランドのリリースから1年、『新型コロナウイルス』と共に制限された1年で、『自然体』であることを忘れてしまっていたことに気がつき、得るものや失ったものを含めて『自然体でいられる環境』の素晴らしさが身に沁みました。私はそんな『自然や環境』に対して、提案を、メッセージを発信してくれていたブランド『STATIC』が好きになった1年でした。メーカーが発信しているから「なんとなく良さそう」それで十分なのですが、少し掘り下げたり深く知ろうという気持ちが出てきたときに、初めてブランドって好きになるのかなと思います。

私は1年という時間がかかってしまいましたが、『自然体であること』『自然のために考えること』は、『ブランド』を見にまとう満足度を個人的に非常に引き上げてくれたと思います。

『スペック』や『機能性』だけに視点を置かず、『考え方を変えてくれるブランド』っていいブランドだなって思いました。

長くなってしまいましたが、次回は商品についてもしっかりと書いていきます。

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