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【トレイルランナー必見】ALTRA TIMP5 BOA レビュー:瞬時のフィット調整で走りが変わる最強シューズ

横浜店

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こんにちは!今日は待望の新作、ALTRA TIMP5 BOAをご紹介します。
私はBOAシューズと言えば今まではALTRAのMONT BLANC BOAを履いておりました。2024年のFUJI100マイルでも使用いたしました。

上りでは少し緩め、下りではしっかり締める、休憩時はサッとシューズを脱げる、そしてサッと履けるというお手軽さが気に入っています。

BOAフィットシステムを搭載したこのシューズが、トレイルランニングをどう変えるのか、実走レビューでお届けします。

timp5boa

BOAシステムがもたらすトレイルランニングでの圧倒的メリット

1. 瞬時のフィット調整で地形に合わせた走りが可能に

トレイルランニングの醍醐味といえば多様な地形。TIMP5 BOAの最大の魅力は、その地形に合わせて即座にフィット感を調整できることです。

急な下りでは足先が前滑りするのを防ぐためにきつめに締め、長い平坦区間では血流を確保するために少し緩める—この調整が数秒で完了します。実際に技術的な下りセクションでは、シューレースなら立ち止まって手袋を外して紐をほどいて…という手間が、BOAならダイヤルをクルッと回すだけ。その差は想像以上です。

実際あまりシューレースの調整等されない方の方が多いかもしれませんが、シューズの調整をレース中にやってみるというチャレンジも足への負担を軽減させる技術のひとつ、楽しみのひとつになるかもしれません。

2. グローブ着用時や悪天候でも簡単操作

冬のトレイルや雨天時にグローブをしていると、従来のシューレースは扱いづらくなります。15kmの雨天トレイルを走った際、水たまりを避けながらも手袋したままでBOAダイヤルをサクッと調整できたのは大きな利点でした。

濡れた状態でもダイヤルの操作性が損なわれず、むしろ濡れたシューレースがほどけにくくなる状況とは大違い。これだけでもレース中のストレス軽減に繋がります。

これ、みなさんにも経験ありますよね。。。

3. 均一なフィット感がもたらす足部安定性

通常のシューレースだと締め付け感にムラができがちですが、BOAシステムはワイヤーが均一に力を分散させるため、足全体に適切な圧が加わります。特に不整地での横方向の安定感が向上していると感じました。

岩場やルートが張り出した難所での踏ん張りがより確実になり、足首の捻挫リスク低減にも繋がっています。

4. レース中の時間短縮効果

ウルトラトレイルなどの長距離レースでは、靴の調整に費やす時間も無視できません。補給ポイントや靴内に小石が入った時など、通常の靴紐だと30秒以上かかる調整がBOAでは数秒で完了。

この時間短縮効果は100kmレースなら累計で数分に達することも。タイムを競うレースでは大きなアドバンテージです。

私の場合はあまりスピード、タイムを意識しないので、時間短縮というよりも楽に!対応できることがメリットになります。

5. 疲労軽減効果

長時間走行で足が疲れてくると、足の膨張や走路形状の変化に応じてフィット感を微調整したくなります。BOAならその都度最適な締め付けに調整できるため、足の疲労蓄積を軽減できました。

特に下りの連続で足先に圧がかかりやすい状況でも、すぐに調整できるため、爪の損傷や前足部の痛みが軽減されたように感じます。

爪が真っ黒になっている方、いらっしゃいますよね?シューズのサイズが合っていないか、しっかりシューレースを結んでいないかが原因になります。

いつでもどこでもBOAでサッとフット間を出す、やってみたくありませんか?

6. 精神的余裕の創出

見落とされがちですが、「靴の調整が簡単」という事実が精神的余裕を生み出します。難所を前にしても、「このまま行くか、靴を締め直すべきか」という判断に悩む必要がありません。

実際、技術的なセクションを前に一瞬で靴を調整できる安心感は、走りの自信に直結していると感じました。

実走での細かなメリット体験

今回の15kmトレイルでは、起伏のある泥道、岩場、木の根が露出した区間と様々な地形を走りましたが、BOAの真価を実感できる場面が多々ありました。

特に印象的だったのは急な斜面の連続区間。下りでは足首周りをしっかり固定するために少しきつめに、登りでは足の可動域を確保するために少し緩めるという調整を、立ち止まることなく行えました。

また、小川の横断後に靴内に水が入り足が滑りやすくなった際も、すぐに締め直せたことで安定性を取り戻せました。通常のシューレースだと濡れた状態で調整するのは至難の業です。

TIMP5 BOAが特に役立つシチュエーション

  • 技術的な下りが多いコース(足首の安定性確保に即座に対応)
  • 雨や雪などの悪天候レース(グローブしたまま調整可能)
  • 長距離ウルトラトレイル(疲労に応じた微調整で長時間の快適性維持)
  • アップダウンの激しいコース(上りと下りで異なるフィット感を瞬時に切り替え)
  • レース本番(素早い調整による時間短縮)
  • 足のサイズや形状に特徴がある方(細かなフィット感調整が可能)

私はTIMP5 BOAを彩の国100km、UTMBに使用する予定です。特に彩の国のようなキツイアップダウンが続くようなコースではBOAが役に立ってくれると信じています。

TIMP5 BOAを履きたい人とその悩み

このシューズが特に響くのは、以下のような悩みや要望を持つトレイルランナーです:

フィット感の不安定さに悩むランナー

「走行中に靴がゆるんでくる」「下りで足が前に滑る」「シューレースが緩みやすい」という悩みを持つ方には、BOAの安定したフィット感が解決策になります。

タイムを追求するレースランナー

「エイドでの靴調整時間を短縮したい」「地形に応じたクイックな調整で効率的に走りたい」という競技志向のランナーには、BOAの迅速さが武器になります。

トレイルでの安全性を重視する方

「技術的なセクションでの安定感を高めたい」「足首の捻挫リスクを減らしたい」という安全志向のランナーには、精密なフィット調整による安定性が魅力です。

オールシーズンのトレイルランを楽しむ方

「冬はグローブをしたまま調整したい」「雨でも操作性を損なわないシューズが欲しい」という悪条件でも走る方には、環境を選ばない操作性が大きな利点です。

長距離ウルトラランナー

「長時間走ると足の状態が変化するので対応したい」「疲労を軽減する工夫を凝らしたい」という長距離走者には、その場の状況に応じた調整容易性が疲労軽減に貢献します。

BOAシステム以外の魅力ポイント

もちろん、TIMP5 BOAの魅力はBOAシステムだけではありません。

  • Vibram® Megagripソールの優れたグリップ力は濡れた岩場でも安心感抜群
  • ニット素材の履き口が異物の侵入を効果的に防止
  • Altra EGO™ MAXミッドソールの反発力とクッション性が長距離での足への負担を軽減
  • ゼロドロップ設計がもたらす自然な足運びと姿勢の安定性

timp5boaで逗子を走る
TIMP5 BOAで逗子を走った後、足にあまり負担がなかった図↑↑↑↑

まとめ

ALTRA TIMP5 BOAは、単なるBOA搭載モデルにとどまらない、トレイルランニングの体験を根本から変える革新的シューズです。瞬時のフィット調整、環境を問わない操作性、均一な締め付けがもたらす安定感など、そのメリットは数え切れません。

価格は少し高めですが、長距離レースでのストレス軽減や効率向上を考えれば、その投資に見合う価値があると感じました。特に技術的なトレイルを走る方や、レースでのタイム短縮を目指す方には、一度体験していただきたい一足です。

「今よりもっと効率的に、安定して、長く、速く走りたい」—そんなトレイルランナーの願いを叶える最適なパートナーになるでしょう。

ちなみにBOAシューズはモンブランシリーズもございます。

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