2024.02.05
【名品】Teton Bros. / MOB WOOL の魅力に迫る!!
こんにちは。STIRDE LAB OFFICIALのニシカワです。
本日はSTRIDE LAB でも欠かすことのできない国内ブランド〈 Teton Bros. 〉からご紹介。
Contents
Teton Bros. とは
自然と共に生きていく事、信念と情熱を製品に注ぎ続ける事をモットーにアイデアをデザインと進化する素材で優れた製品を創り出すブランド。
国内繊維メーカーや工場とタッグを組んで最先端技術をプロダクトに落とし込み、日々のフィールドテストを通じて絶え間なくアップデートを繰り返す。
そんな Teton Bros. モノづくりへの真摯な姿勢は、単なるアウトドアアパレルブランドではなく、まるで日夜研鑽を繰り返すラボのような印象を受けます。
こうした姿勢がユーザーに長年にわたって支持される理由なんでしょう。もちろんワタシもそんなTBフリークのうちの一人!
MOB WOOL レビュー
数多くの名品を世に送り出している Teton Bros. の中から、今シーズン改めて是非皆様にオススメしたいのが MOB シリーズ。
リリース当時からのロングセラーアイテムが MOB WOOL を使用したアイテムたち。既にお持ちの方も多いのでは?
今季もロングスリーブシャツからパンツ、フーディとバリエーション豊かにラインナップしています。
ウールのサーマルっぽい、というのは見た目から何となく想像がつくのですが、その人気の秘密は一体どこにあるのでしょう?
では早速見ていきましょう!
MOBってなに?
〈 Master of BISHU 〉の略。
糸のスピニングから加工、染色、製品化に至るまで、全ての生産プロセスを愛知県一宮市(尾州)で行っているのが Teton Bros の MOB シリーズ。
そこには日本の毛織物産業のメッカである尾州の職人の長年培ってきた技術とノウハウが詰まっています。
ちなみにMOB シリーズでは、今回ご紹介させていただくMOB WOOL 以外にも AXIO という生地を使用したアイテムも展開しています。こちらもオススメなので是非!
MOB WOOL とは
18.5μmのエクストラファインメリノを89%、そこにポリプロピレン11%(以下 PP)を組み合わせて丸編みした生地がMOB WOOLです。
組成に使われているPPと聞くと、馴染みがあるのがドライレイヤーじゃないでしょうか?あのアミアミのやつです。
かいた汗を重ね着したベースレイヤーに素早く移し、汗冷えを抑制するのがドライレイヤーの役割。
行動量の多いアクティビティではこれのあるなしで快適度がグッと変わってきますね。
ただ、ベースレイヤーの着心地は若干損なわれますし、重ね着する枚数が増えるのも若干めんどくさい。特に帰りに温泉行った時とか何枚脱げばいいんだよって感じです。
だからこれを1枚のレイヤーで完結させちゃおう!ってのがこのMOB WOOL。
防縮加工
MOB WOOL はウールの懸念点である洗濯での縮みを抑えるため、特殊な方法で防縮加工を施しています。特にこの手のサーマル生地って縮みが出やすいんですよね。
私も昔、何も知らずにコットンのサーマルを乾燥機にかけてしまい、ギュンギュンに詰まってしまった苦い思い出があります。笑
ちなみになぜウールが洗うと縮んでしまうのかというと、
ウール繊維の表面にあるスケールが水分によって松かさのように開き、この状態で揉まれることで繊維通しが絡み合い、結果として縮んでしまうのです。
この現象を縮絨と言います。
少し専門的な話にも聞こえますが、
冬の装いとしてはお馴染みであるネルシャツ(フランネル)やPコート(メルトン)は、実はこの縮絨を利用した物なんです!
一般的にウールの防縮加工には以下のやり方があります。
- 絡み合わないようスケールを塩素系薬剤で取り除く
- スケールが立ち上がらないようポリウレタン樹脂でコーティングする
ただ、防縮加工にはウール本来のメリットが失われる面もあり、
また、前者には加工時の環境負荷、後者にはコーティングにより硬くなるといったデメリットも存在していました。
プロテインウォッシャブル加工
そこでMOB WOOL に採用されたのがこのプロテインウォッシャブル加工というやり方。
スケールを取り除くのではなく、ウール表層のスケールを疎水性から親水性に改質し、プロテイン(ハイブリット化コラーゲン)をイオン結合により表面に付着させる。
これによって滑りを良くし、縮絨や環境汚染を防ぐだけでなくウール本来の風合いも保持できるというわけです。
特殊な編立
ここが MOB WOOL のすごいところで、
ウールの糸にPPを巻き付けて交撚したり、PPをシート状にして裏地に貼り付けてるのではなく、メリノウールを主体にフレーム状のPPを同時に編み上げているということ。
糸をループ状に編んでいく編物でありながら、表はメリノ(親水)で裏はPP(疎水)と一枚の生地で相反する性質を備えているんだからすごいですよね。正に職人技です。
これによりウールの着心地はそのまま、素早く汗を吸い上げて拡散してくれます。
MOB WOOL HOODIE を着てみた!
今回はMOB WOOLの中から、個人的オススメ MOB WOOL HOODIE を着てその着心地を確かめていきたいと思います。
特徴
・立体裁断
他のTeton Bros. 製品と同じく立体的なパターンで縫製されているので、ピタッとしたサイジングでも動きを制限される感じはありませんでした。
特に脇部分にはパネルが設けられていることで肩が上げやすく、腕を上げた際につられて裾もめくれてしまうようなこともなし。
また、シーム部分はフラットロックで、かつ肩線部分も前にオフセットしてあるのでバックパックを背負った際のショルダーハーネスとの摩擦も抑えられます。
・メッシュ構造
メッシュ構造ならではの汗抜けの良さと通気性がありながら、同時にデッドエアが豊富にあることでしっかりした保温性も感じることが出来ました。暑がりな自分としては、夏場の使用は難しそうですが、冬のランニングや春秋の山行の行動中はこれ1枚でも十分暖かく感じそうです!
・フード
2枚のパネル使いのバラクラバのような形状になっているので、ちょっとした停滞時にはフードをかぶるだけでも十分な防寒に。上のパネルを取ればネックゲイターにもなるのでこれだけでも大分荷物が減りそうです。後頭部にホールが付いているのも長髪の方や女性にも嬉しい仕様。
サイズ比較(メンズサイズ)
サイズ | S | M | L |
着丈 | 69cm | 73cm | 73.5cm |
身幅 | 47cm | 49cm | 52cm |
裄丈 | 80cm | 83cm | 86cm |
実測してみたところサイズスペックとしては上のような結果に。
サーマル生地なので個体差が大きいと思いますが、MとLの着丈はほぼ変わりませんでした。
175cm 66kg の自分ですと
Mでジャストサイズですが、実際に買うなら防縮加工とはいえ多少目が詰まってくることを加味してLサイズを選びます!
(Sは着れないこともないですが、肩・胸周りの圧迫感と着丈の心許なさも…)
※ウール生地の製品特性上、防縮加工は施していますが経年の使用や洗濯により多少目が詰まります。とりわけ着丈は変化が出やすい箇所なのでそこを考慮した上でのサイズ選びを推奨いたします。
なのでサイズは気持ち大きめを選んでいただけると着用後も長くお召しいただけると思います!
まとめ
今回ご紹介させていただいたMOB WOOLは…
- 尾州の知恵と職人技が結集したプロダクト=MOB
- ドライレイヤーとベースレイヤーが一つに
- メリノウールの良さはそのままに高い汗処理能力を発揮
- Teton Bros. らしい最高の着心地と機能性
と、Teton Bros. のこだわりが詰まった紛れのない超名作であることを改めて実感いたしました!!
まだお持ちでない方はこの機会に是非!すでにご愛用の方はおかわりも是非!!